「人生って、なに?」
こども哲学シリーズ全10巻のうちの3作目が本書。
すべてオスカー・ブルニフィエの文章を、西宮かおりが和訳し、日本語版監修として重松清が関わっている。
「哲学」っていうのは日本の義務教育の科目にはない。
強いていうなら道徳の授業で人生を考えるような機会はあるかもしれないが、哲学と道徳というのも非なるものだ。
高校に入ると僕らの頃は社会科の中の「倫理」の授業で哲学をかじった。
でもそれも哲学の中身というより、プラトンとかアリストテレスとか、お決まりの暗記系科目の一つとしてしか習っていないので、本質的な理解には至っていない。
まあ、哲学という言葉にこだわる必要もそもそもないのだが、人生を考えるというのは非常に大事なことだと思うのである。
子供にとって大事なのは、答えを教えることではなく。。。
疑問に思うこと。そしてそれを調べたり、誰かと話したり、一緒に考えたりするその行為自体。
話し合った結果、結論が出なくても良い。その行為自体に意味がある。
今の学校教育に弱いのは、答えのないものを考えることの時間を確保できていないところだ。
もっというと、答えのあるものに対してでさえ、考える癖づけをさせられていない。
文章問題とか、ちょっと目を通して、頭に入ってこないと、「言っている意味が分からない!」っていって、あたかも問題が不親切で悪いかのように自己正当化して考えることを放棄するでしょ??www
人生についてじゃなくても良い。
生きるってどういうこと?
自分てなに?
自由ってなに?
しあわせってなに?
きもちってなに?
何でも良いから、子供はゲームのコントローラーを置いて、
大人はスマホを一旦置いて、
子供と語り合ってみても良いのかもしれない。